待ちに待ったMOVE用リチウムバッテリーのサンプルが到着しました。

コース乗り入れが基本となるMOVEにとって軽量・高出力のバッテリー確保は開発当初からの大問題。もちろんリチウムも検討はしてきましたが、価格と安全性に問題があり見送ってきたのですが、ようやくこれでバッテリー問題解決といってもいいものになったと思います。
これまで採用している鉛バッテリーと比べるとその能力差は圧倒的。
■充電可能回数 鉛:max500回 → LFPリチウム:3500回
■重量 鉛:50Ah 42kg → LFPリチウム:24kg(△18kg)
80Ah 78kg → LFPリチウム:24kg(△54kg)
■エネルギー 鉛:50Ah約1.6kWh → LFPリチウム:1.92kWh
80Ah約2.1kWh → LFPリチウム:1.92kWh
まずはその寿命の長さ。毎日使用して充電したとしても約10年は劣化を感じることなく使える計算になります。ただ、おそらく毎日充電する必要はまったくないため実際にはさらに長くほぼ電池交換の心配はしなくてすむ事になりそうです。


重量に関しては軽いの一言。24kgしかありません。従来の鉛バッテリーと比べると50Ahモデルの場合で18キロ、80Ahモデルの場合でなんと54キロも軽くなります。
ここまで軽くなると流石に少しバランスウェイトを入れる必要が出てくるのでそのまま軽量化とは行かないのですが、それでも40キロ以上軽くなるんじゃないかと。芝はもちろん、モーターやブレーキ、タイヤに関してもかなり優しくなると思います。

航続距離に関しては実際に搭載して走ってみないとはっきりした結果は出せないのですが、まずは単純にエネルギーの比較
■エネルギー 鉛:50Ah約1.6kWh → LFPリチウム:1.92kWh
80Ah約2.1kWh → LFPリチウム:1.92kWh
一見、ほとんど変わらないように見えるのですが鉛バッテリーの場合残量によって大きく電圧が変化してしまうので実際には全部を使用域と考えることは不可能・・イメージ的には良く見積もって80%くらいがマックスだと思います。対してリチウムの場合はスマホ等でもわかるようにほぼ0%まで同じパフォーマンスを出せるのでそれを考慮する場合・・
■エネルギー 鉛:50Ah約1.28kWh → LFPリチウム:1.92kWh
80Ah約1.68kWh → LFPリチウム:1.92kWh
鉛バッテリー(鉛バッテリー)の場合、新品の状態で50Ahで2ラウンド、80Ahで3Rくらいというデータになります。(ただしバッテリーの寿命は短くなります)
あくまで現時点での期待ですが問題なく3R走れると良いなとは思いますがとにかくここは実装データ待ち。追ってご報告いたします。



早速SR-02、SR-03に載せてみました。とりあえず、サイズ等搭載に向けたテストは無事完了。問題なしです。
やはり特に80Ahモデルと比較した場合は前輪が浮きやすくなってしまうので少し前方部分にバランスウェイトを考える必要がありそうですがそれ以外は何も問題なし。
次回は、実装テストの様子をご報告いたします。